病院での結婚式
ホスピス病棟にいるお父様に結婚式を見せてあげたい
病院での結婚式
ホスピス病棟にいるお父様に結婚式を見せてあげたい
「末期がんでホスピス病棟にいる主人に、息子の結婚式を見せてあげたいのです」
新郎のお母様からのご相談でした。
お父様の病気への焦燥、お父様が見たいという結婚式を叶えてあげたい想い、病院で挙げることの不安・・・
お気持ちに添えるよう、お母様のカウンセリングをしっかりとさせていただきました。
お母様がお父様をとても深く愛されているのが伝わり、全力で応援したいと思いました。
①お父様が息子さんの結婚式にどのようなカタチで参加されることを望んでいるのか、どのくらい体力がおありなのか
②息子さん夫妻も了承してくれているのか、ご希望のスタイルはあるのか
③入院先のホスピス病棟も許可がとれているか
など、ひとつひとつクリアにしていき、病院の協力のもとご無理のないように日程を組んで準備をしていきました。
準備は順調に行われていたのですが、お父様の状態が重くなってしまい、
「急遽ですが、明後日、挙式をしていただけないでしょうか?」
とご連絡をいただきました。
急遽、二日後に結婚式を行うことになったため、翌日に新郎新婦にお越しいただきました。
お父様の容態が思わしくない中での打合せということで、お二人とも疲れていらっしゃいましたが、可能な限り前向きになるようにサポートいたしました。
小さなお子様連れだったので、衣装チェンジなどできるだけご負担にならないような導線を考え、
特別に衣装屋さんで着替えてそのままタクシーで戻るように手配しました。
新郎新婦打合せの時に、ご家族が温かな雰囲気だったので、
あれほどお互いを大切に想っている両親のもとで育てられたご新郎様だから、家族を大切にするご新婦様と結ばれたのだなと感じ、
涙で泣いてばかりの結婚式でなく、この雰囲気を大切にした結婚式を行いたいと思いました。
当日は挙式後、病院内の中庭でも撮影し、お父様の病室の窓にむかって、笑顔いっぱいで手を振りました。
新郎新婦がお父様の病院にメイクさんと到着。 歩きかたなどのリハーサルを簡単におこないました。
家族に見守られながら、新郎新婦入場。
病院のスタッフさんの全面協力。牧師先生が挙式をおこない、ナースさんがオルガンを弾いてくださいました。
賛美歌を歌われるお父様。
息子夫妻の晴れ姿をお父様が見守ります。
ふたりの想い、家族の想いをのせて挙式は進んでゆきます。
お父様のとなりはお母様の笑顔。
お父様の笑顔、本当に素敵でした!
挙式後、家族で記念撮影。
病院のお庭で記念撮影もしました。
うしろの建物がお父様がいらっしゃる病室です。
病室のお父様に向かってみんなで元気いっぱいに手を振りました。
お帰りも、楽に移動できるように、お子様を連れてそのままタクシーで。
おふたりからのメッセージ
1年半にわたる、辛く苦しかった闘病生活でしたが、あの日の結婚式はそんな日々の中で大きな救いであったと思います。
父は旅立ってしまいましたが、最後に素敵な思い出が作れて本当に良かったです。
また、長きに渡って看病をし続けてきた母にとってもかけがえのない思い出となったことに違いないと思います。
このときの父の写真を沢山の人にみてもらいたいと思って、父の葬儀の時に参列された方々にもご覧いただき、
多くの方々に父の笑顔が素敵だと言っていただきました。
このような思い出を作れたのも、たくさん無理をお願いしつつも、それを受け入れて調整等をしていただいた大和田さんのおかげです。
言葉に出せないほど感謝しています。本当にありがとうございました。
N & A
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