Vol.2【weco特別取材】20年前に時代を先駆けて行われた新しい結婚プロデュースのカタチ

Vol.2【weco特別取材】20年前に時代を先駆けて行われた新しい結婚プロデュースのカタチ

2013年03月03日 (5年前に公開)

【特別対談】前橋市長 山本 龍氏 & 三枝 夫人× 安部トシ子
2012年10月1日 前橋市役所市長室

〜新郎新婦との20年目の再会〜
地域のチカラでリノベーションした結婚式会場

安部 ご無沙汰をしております。早いもので、あれからもう20年になりますね。

山本市長 1992年6月14日でしたから、20年と3ヵ月です。

三枝夫人 あっという間ですよね。

安部 今回、お二人の結婚式を雑誌で紹介するためにアルバムを探していたときに、お客様からのお祝いメッセージの小冊子もあったはずと思いだして。思い出箱を開けたら一番上にありました。前橋市長は今年の2月からですよね。結婚準備の時に、龍さんのような若いリーダーシップのある人が時代を引っ張っていくんだろうと思ったので、市長になられたと聞いて適任だと思いました。

山本市長 何事もまず自分が率先して動くという姿勢は当時から変わってませんね。まだ前橋市の職員は私のペースに慣れていませんが(笑)

リノベーションして利用する

安部 今回、20年前を振り返ってみて思い出すのは、まず龍さんが「上座下座を設けたくない」とおっしゃっていたこと。それで選んだ会場が600名が一同に入れる草津国際スキー場だったこと。
当時の大食堂ですから、ラーメン、うどん、といった看板があって、どうしたものかと悩みました。

三枝夫人 安部さんのアイデアもあってお花のアレンジで隠そうって、フラワーデザイナーの千種裕子さんが中心になって地元のお花屋さんたちを、ひとつの会社のスタッフのようにまとめてくださいました。トラックで木の枝を運び込んでくださったり、参加いただいた皆さんが本当に楽しかったって言ってくださいました。

山本市長 あのころは、ゲレンデにテントを張ってチャペルにして、古びた食堂が披露宴会場に変身するなんて。この結婚式の体験が私としては政治の原点にもなっています。とにかく新しいビルを建てたりせず、古いビルをリノベーションして利用する。そういう発想に立っています。あの結婚式がそれを気付かせてくれました。

結婚式をしないのは寂しい

安部 結婚式って、豪華で高級なお料理ばかりでなく、地元の美味しいお弁当で祝うことも可能だったんだということを、今の方達にも知って貰いたいと思いました。結婚式というと何百万円もするのが当たり前で高額になっています。だからなのか、入籍はしたけど結婚式はしないというカップルが年間婚姻数の約半数という時代。その方達には、結婚式の思い出もなく、語り継ぐ家族の物語がないのは寂しいです。

山本市長 結婚式をしない人も増えているんですねぇ。

プロと出会ってほしい

安部 今回、三枝さんにお電話した時に、「偶然、前の晩に娘と結婚式のアルバムを見ながら親子で話をしました」とおっしゃってました。結婚式をしたからこそ共有できる思い出も持てるのですね。

お金を掛けるだけが結婚式じゃなくって、本当の意味で自分たちの人生の節目としてけじめを付けるという考え方を伝えていければと思うのです。「結婚式をするつもりはない」、「お金が掛かるから」と諦めていた人たちに、プロの話を聞いてもらい結婚式の新しいカタチを知る事になり、「この人と一緒ならできるかもしれない」一組でも多くのカップルがプロのウエディングコーディネーターと出会い結婚式をするようになればいいなと考えています。こんな素敵な想い出を作ることができましたという自慢ができるようなキッカケになってほしいと思います。

山本市長 本当にそうですね。大切なことだと思います。

三枝夫人 手伝っていただいた婦人会の皆さんも、今では杖をついて義母のところを訪ね、リビングに飾ってある私たちの結婚式の写真を見て「私たちがやったのよねぇ」と、皆さんが一緒な気持ちで思い出にしてくださってます。

Vol.2【weco特別取材】20年前に時代を先駆けて行われた新しい結婚プロデュースのカタチ

安部 私も結婚式が終わった後に、お手伝いいただいた皆さんから「この場所が、こんな風に使われたことが、すごく嬉しかった」「私たちも元気が出ました」とおっしゃってくださったのです。

山本市長 それは正に私の気持ちでもあります。今、屋外芸術祭で「大地の芸術祭」というのがあるのですが、それは空き家になった古民家を芸術家が甦らせるプロジェクトで、マジックのように生まれ変わるのです。それと同じ事が結婚式で実現しました。安部先生や千種先生によって、見向きもされなかった古いスキー場が変化した。その体験は私に新しい人生観を与えてくれたのです。

安部 私の30年間のウエディング人生においても、お二人の結婚式の想い出は非常に強いですよ。本当に楽しかったです。

三枝夫人 私たちも本当に楽しかったです。

安部 三枝さんと打ち合わせをした時、プロポーズの時の話も聞かせていただきました。玄関の入り口にたくさんのバラの花が贈られてたとか。

山本市長 いやぁ、そうですな、そんなことしましたな。当時は若くて必死でしたから(笑)20年経っても毎日が楽しいですよ。家で妻と語り合うことは。

人生の白線を越える

安部 私は結婚や結婚式って、目の前の人生の白線を越えていくことだと思っています。新しいスタートラインを越えていくときに、どういう気持ちで行くのかが大切だと思っています。

 私たちプロは、単にお客様の要望を叶えるだけではなく、両家のご関係をどう築くかを考えてサポートすることが大切です。花嫁さんサイドに立って、嫁ぎ先のご家庭に受け入れられ、かわいがってもらえるようにと。プロはそこまで気遣いすべきだと思いますし、花嫁さんもどういう気持ちで白線を越えて、嫁ぐべきなのかという意味で結婚式を考えてもらいたい。
 最近は、学芸会的なイベントだけの披露パーティも多くなってますが、お客様は本当にそれが見たくてお越しになっているのでしょうか?この二人はどんな夫婦になると覚悟を決めて今日を迎えたのか。

そういったことがきちんと伝わる結婚式でないと、やる意味や意義が薄らいでしまします。それを応援したくて来ていると思うのです。お二人はそれをちゃんとされたから、恋人関係から夫婦となり、多くの方に応援されて、今に至っていると思います。

三枝夫人 結婚する前って、二人で楽しければいいって考えますが、結婚式をすることで、自分たち二人の周りにはこんなに素晴らしい人がいて、何かあったら助けてくれる人がこんなにもいるんだという事を確認する場だったのではと思います。

 選挙で、当選の万歳三唱をした時に、この感覚は二度目の経験だと思ったんです。自分たちのことを心配して駆けつけてくれた皆様や、いつも助けていただける方々に囲まれて一緒に喜びを分かち合う。これは結婚式の時と同じ体験だと気付きました。これから新しい世界で歩んでいこうとする勇気や元気が湧いたのは、結婚式の時と全く同じ気持ちでした。

安部 私にとっても今年がウエディングコーディネーターとして30年目の節目となります。このタイミングでお二人にお目にかかれたことも大きな意味があると思います。

三枝夫人 本当にそうですね。

山本市長 私にとってもあの結婚式は、人生の基点になっています。夫婦だけで生きていくのではなく、多くの皆さんに支えられているんだと気付いたことは妻と同じ気持ちです。幸せだから何もいらない。僕は、政治の仕事は名誉や金でなく、役割だと思っています。皆さんと一緒にやっていけるという喜びに尽きると思います。

安部 素晴らしい奥様があっての市長ですね。これからも素敵なご家庭を築かれてください。今日はお忙しい中、お目にかかれて嬉しかったです。ありがとうございました。

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