株式会社オータパブリケイションズ 代表取締役社長太田 進

太田 進

株式会社オータパブリケイションズ 代表取締役社長

ウエディングコーディネーターは式場でもドレス屋でもなく、そのカップルの側について、お二人の希望を限りなく叶えてあげるのが仕事です。

もう30年以上も昔の話ですが、米国に住んでいた際にホテルやレストランで仕事をしていて、たくさんの結婚式に関わってきました。米国の結婚式は、カップルの出身地やファミリーの宗教が結婚式の基本テーマであったり、カップルの趣味や仕事がテーマに生かされたりと実に多彩でした。

その時カップルとの打ち合わせに必ず同席していたのがプロのウェディングプランナーやコーディネーターです。コーディネーターが持っている知識、アイディアは、毎回驚かされるようなレベルのもので、違う場面で使えるアイディアなどもあり、話をするのが楽しみでした。カップルはコーディネーターを信じてすべてを任せ、またコーディネーターもプロフェッショナルの意地からか、毎回チャレンジ精神に溢れ、同じパターンを使おうとははじめから思っていません。私もとてもエキサイティングで楽しい仕事ができ、たくさんの思い出深い結婚式を経験することができました。

米国のバラエティあふれる結婚式を体験して日本へ戻り、2年間くらいで8件の結婚式に参列しましたが、すべて違う会場だったのに、結婚式の内容がほとんど同じだったことにびっくりしました。下手するとメニューの内容がほとんど

同じというものもありました。カップル側にも問題があるのかも知れませんが、ホテルや式場が同じパターンに納めようとし、それが普通のことになっていたからです。

この数年ゲストハウスが登場して競争が激化し、さらにカップルも自分たちらしい、オリジナルなものを望むようになってきました。ホテルや式場は「ルールやメニューにないものは出来ない、やりたくない」というスタンスが多く、「結婚式をするのにお金が掛かるうえ大した差別化も出来ないし、だったら止める」というカップルも増えています。

そろそろ我が国もフリーのプロレベルのウエディングコーディネーターが必要なのではないでしょうか。

ウエディングコーディネーターは式場でもドレス屋でもなく、そのカップルの側について、お二人の希望を限りなく叶えてあげるのが仕事です。妥協することなくあらゆることにチャレンジするということを考えると、ただ単に「以前、結婚式場で働いていました」というレベルでは通用しません。結婚式、結婚についてのアドバイスは勿論のこと、その周辺すべてのことに精通していないととても人生の大事な場面でのお手伝いは出来ないでしょう。自分自身をしっかりと鍛え、磨き、常に学ぶ精神を忘れない人でないと立派なフリーのコーディネーターと言えないのだろうと思います。

そういう人が集まり、一緒に学ぶ世界があったらもっと日本での結婚式も多彩で楽しいものになることでしょう。

太田 進 プロフィール

株式会社オータパブリケイションズ 代表取締役社長太田 進
株式会社オータパブリケイションズ 代表取締役社長

太田 進

東京生まれ。大正時代に高知でレストラン経営をしていた祖父、昭和の初めに帝国ホテル等で仕事をしていた父を持ち、親子三代で深くホスピタリティの世界に関わる。 15 歳から米国、スイスなど、海外のホテル、レストランでアルバイトをしながら学校へ通い、19 歳の時に米国料理専門学校のThe Culinary Institute of America(通称CIA)に入学。卒業後、東京ヒルトン、銀座マキシムなど様々なホテル&レストランにて修行をした後に父親が創業したオータパブリケイションズに入社。 以来30 年間で38 カ国のホテル・レストランおよび関連企業の取材を通して人間関係を構築する。オータパブリケイションズのミッションは「質の高い情報と豊富なネットワークで業界の皆さんをサポートする!」ことだと考え、企業と企業、人と人を引き合わせ、繋げる「コネクター」の役割。 専門誌「週刊ホテルレストラン」(創刊昭和41年)の発行、ホスピタリティ業界内での人材紹介や国内外のホテル、レストランへの情報提供をする他、セミナー、イベント、教育分野などの様々なプロジェクトを展開している。