BIA 公益法人日本ブライダル文化振興協会 専務理事野田 兼義

野田 兼義

BIA 公益法人日本ブライダル文化振興協会 専務理事

これからの「コーディネーターに望むこと」は、全ての日本人に「パーティを楽しむ」ことを広げて頂きたいのです。「パーティ文化のグローバル化」です。

私どもBIA(公益社団法人日本ブライダル文化振興協会)は、ブライダル業界として初めて内閣総理大臣からの認定を受けた公益社団法人で、全国約550社のブライダル企業で組織する国内唯一、内閣府が認めている業界団体です。

当協会が実施している人材育成事業の一環である「ブライダルコーディネーター(BC)養成講座」は、現役のブライダル営業・サ-ビスの仕事に携わる方々を対象に、多様化するユーザーに対応できるエキスパートを育成し、資格認定を行っております。これまで3千数百名の認定ブライダルコーディネーターを輩出し、既に百数十名はフリーランスや個人事業主として独立したスタイルで事業展開をされています。

さて、経済産業省が実施した最後の全国結婚式場調査である平成17年度「特定サービス産業実態調査(結婚式場業編)」によれば、2826事業所における年間の挙式・披露宴実施数は35万1055件でした。調査範囲外の実施者を5万件としても約40万件で、同年の婚姻届出件数714,265件と単純に比較すれば、約56%の実施率となります。その率は婚姻数の低下に伴う昨今においても変わらないと思われます。

近年、経済の低迷や震災等の影響もありますが、業界は少しでも多くのカップルに意義ある結婚式を行って頂けるよう、個々のニーズに即した感動的な婚礼の創造を追求、実践をして、お客様に安心してお任せいただく信頼の環境づくりが不可欠です。

常々、私は「日本人をパーティ国民にしなければ」と口にしています。日本人は「島国農耕民族」で宴会好きな民俗性を有していますが、宴会は既に知りあっている人同士の交歓が主です。

しかし、パーティの招待を受けたら「何をお祝したら良いの?」「何を着ていけばいいの?」「どんな人が来るのかしら?」「誰か知ってる人がいるかしら?」など、ネガティブな感覚が先に立つのが日本人です。欧米人は「何をお祝いしようかしら!」「何を着ていこうかしら!」「どんな人に出会えるのかしら!」「誰と行こうかしら?」と、期待に胸を膨らませ、招待状を受けた時点で既に80%の歓喜状態にあるのです。だから極端にいえば欧米のプランナーは20%の演出をすればいいのです。

私は、日本のブライダルコーディネーター達は、既に世界一だと思っています。

それは、「私の楽しみを創って頂戴」というお客様の要望に適切に応えて企画提案し、多くの方にご満足いただいている。こんな国は他にないと思います。

我が国の披露宴は、新郎新婦をお披露目するだけではなく「感謝と今後のご指導ご鞭撻を願う」という素晴らしい「文化」・「儀礼」の場です。そこは、新しい出会いを喜び、人間関係を築くことのできる貴重な機会であり、「新しい価値創造・提供の受け入れ態勢の整った」「変革」には絶好の場です。「パーティ文化」の普及には絶好の場でもあります。

私達は、日常において一歩家を出れば、街も職場もすべての空間が欧米文明と変わらない中にいます。しかし、自分で楽しみを創造する欧米文化「社交文化・エスコート文化」もしっかりと取り入れるべきだったのではないでしょうか。

これからの「コーディネーターに望むこと」は、全ての日本人に「パーティを楽しむ」ことを広げて頂きたいのです。「パーティ文化のグローバル化」です。

それには、皆さん自身が、これまでの知識と経験に加えて我が国の世界に誇る美しい「礼」「もてなし」「気配り」の文化を身につけた上で、「国際性」「社交ダンス」「コミュニケーション力」等を活かした誰にも愛される新しい「婚礼文化とパーティ文化」を広げて頂きたいと祈念致しております。

野田 兼義 プロフィール

BIA 公益法人日本ブライダル文化振興協会 専務理事野田 兼義
BIA 公益法人日本ブライダル文化振興協会 専務理事

野田 兼義

社団法人日本ブライダル事業振興協会(BIA)専務理事。 東京農業大学農学部農業拓殖学科卒業後、東京農業大学からカリフォルニアC.E.Sullivanに派遣、無性繁殖学、果樹育苗、農業機械管理、総合果樹園管理等の総合農業技術を習得。その後、日本政府からタンザニア連合共和国農林省に派遣され、モロゴロ州開発局技官として実績が認められ、全国21州の開発計画を任される。後には、キリマンジャロ州総合開発計画の援助を日本政府に提唱し、実施までの責任者を務めるなど、国家開発専門家として活躍。そのほか、海外でのさまざまな技術協力事業等に携わった後、平成7年11月から経済産業大臣の許可を受けて、ブライダルの業界団体として初の「(BIA)社団法人日本ブライダル事業振興協会」を立ち上げ、専務理事・事務局長に就任、現在に至る。経済産業省の「少子化時代の結婚産業の在り方に関する研究会委員」、厚生労働省の「職業訓練計画委員長」「ブライダル業界人材育成委員」、日本生産性本部「JCSI委員」「ブライダル業ポジティブ評価制度ワーキンググループ委員」等々、公的委員会委員を歴任。平成20年~22年には東洋大学国際地域学部国際観光専攻大学院夜間部で「ブライダル営業現場における人的資源管理の研究」で修士号を取得。